「任意売却」と「競売」選択の違い

本人が金融機関に希望すれば「任意売却」を行えます。
逆に、何も手を打たずに放置してしまうと「競売」となってしまいます。

「任意売却」と「競売」具体的な違い(例)

住宅ローン残債務
2,500 万円(例)

任意売却
  • 売却方法
    一般の中古不動産として販売
  • 売却価格:一般相場
    (例)2,000 万円
  • 退去までの期間
    販売開始~約 3~6 ヵ月
  • 購入者
    居住目的・買取業者・投資家 不動産会社が適正に売買契約が締結できる相手で安心
  • 残ったローン:話合い可能
    生活状況に合わせて、無理のない返済計画にて話合いが出来ます。(例)月々15,000 円 等々
  • 精神的負担
    • 一般相場で売却出来る為、残る債務が限りなく少なくなる
    • 自らの意思で売却する為、安心
    • 近所に売却理由が知られない為、安心
    • 状況によっては、引越し費用の控除を認められる場合がある
    • 売却相手が明確で安心
    • 転居時期が明確
    • 売却と同時に転居先も不動産会社に頼れる
    • 残る債務の返済方法も柔軟に相談が出来る
    • 延滞損害金の一部を免除して頂ける事がある
競売
  • 売却の方法
    裁判所にて強制競売
  • 落札価格:一般相場×0.7 前後
    (例)1,400 万円
  • 退去までの期間
    競売開始決定通知~約 5か月前後
  • 落札者
    個人、法人、外国人、反社会的組織、等々 落札者に規制は無い為に不安
  • 残ったローン:強行回収
    引き続き、厳しい請求を強いられます。(例)給料差押え 等々
  • 精神的負担
    • 一般相場より安く落札される事が多く、また延滞損害金の免除もなく、更には競売費用も加算され、残る債務が膨大に
    • 競売開始決定通知後、裁判所で情報収集をした競売屋等から大量のDM、電話営業、訪問営業が来る
    • 裁判所の執行官が現地訪問に来る
    • 官報やインターネット等で、競売情報として掲載される
    • 残る債務の支払い方法について、厳しく求められる

住宅ローンの支払いに困窮してしまい、自宅を手放す事になった場合、新たな住生活に向けての経済的要素や精神的負担からも、任意売却を選択される事が圧倒的に良いのです。

金融機関(債権者)にとっての「任意売却」と「競売」

さて、金融機関(債権者)はどのように見ているのでしょうか。

「任意売却」の場合 「競売」の場合


一般相場で売却出来る事が多い為、回収率は高い。競売では配当のない債権者も任意売却ではハンコ代を得られる。
※但し、室内の状態が悪い場合や、控除する費用が嵩む場合は、競売と変わらない事もある。

落札相場は、一般中古不動産×0.7 程度と低く、競売費用(80 万円前後)が別途発生し、更には落札までの期間も長く延滞損害金が大きく発生し、回収率は低い。






物件の相場調査、法務処理、不動産会社の販売管理・販売指導、売却時の控除費用審査、抹消書類手続き、決済立会い等、手続はかなり大変。特に要注意不動産業者や悪徳業者の対応は非常にストレス。

競売申立て手続きのみで、後は裁判所に全てお任せの為、落札後の入金を待つのみ。

金融機関(債権者)の立場では、1担当者あたりの管理件数は、多い会社では100 件前後もある為に、効率的で回収率の高いと見込める案件の「任意売却」は、積極的に作業を進める事が出来るが、総合的に判断して「任意売却」と「競売」と変わらない内容の案件に関しては、消極的になりがちである。

競売開始決定後の DM 等

申立てを受けた裁判所が「競売開始決定」と判決し、競売の準備を開始する手順には、「配当要求」という作業のほか、裁判所が対象物件の調査を終えると裁判所内で「公告」されます。
実はこの時、どなたでも裁判所内で、競売案件が閲覧出来るのです。

競売専門業者や任意売却専門業者などは、裁判所にて、このような情報を毎週のように収集しては、 住宅ローンに困窮されて、「競売」手続きとなった方に対して、大量に DM を送付したり、電話または直接訪問を行ってくる事があり、非常に精神的に辛い気持ちになります。

「競売」とは?具体的に。

住宅ローンを3~6 か月分(金融機関によって異なる)滞納すると、銀行は保証会社や債権回収会社に移行または委託します。
受託した保証会社や債権回収会社は、滞納者から「任意売却」の意向が無ければ、裁判所に「競売申立て」を行い、裁判所にて「競売」処分されます。

「競売」までの手続きについて、もう少し具体的に見ていきましょう。

① 住宅ローン滞納

  • 督促の電話、督促状、銀行員の訪問。
  • 金融機関へ事故情報が記録(いわゆるブラックリスト。)

② 期限の利益の喪失と一括請求通知

住宅ローン契約による「期限の利益」を喪失し、簡易書留にて催告書が届く。
毎月の分割お支払いは不可能になったという通知であり、住宅ローン残について「一括返済」を求められ、法的手続き着手の期限が記載されている。

③ 代位弁済と債権譲渡。又は債権回収委託

債権(住宅ローン残金)が、銀行から保証会社または債権回収会社へ事実上移行される。
この段階より、延滞損害金(年率14%前後)が発生。
これまでと異なり、保証会社や債権回収会社より、返済または「任意売却」を求められる。

④ 不動産競売申立て開始

金融機関(債権者)は、ご自宅の登記に「抵当権」を設定している為、裁判所に「競売申立て」を行い、担保権を行使する作業が始まります。
尚、競売申立て開始に、債権者側からの通知はございません。これまでに送付されてきた通知に「○○月○○日までにご連絡が無ければ法的手続き・・・」といった記載があれば、その期日経過をもって競売申立て手続きが開始されます。

⑤ 裁判所より「競売開始決定通知」

  • 金融機関(債権者)から申立てを受理した裁判所より、ご自宅に「競売開始決定」通知が届きます。
  • ご自宅の登記簿謄本には、「不動産競売による差押」が登記されます。

⑥ 配当要求終期の公告

ご自宅を購入された時に、住宅ローンを2社以上契約したとします。
例えば、合計3,000 万円の融資は、A 社から2,000 万円、B 社から1,000 万円借り入れたというケースです。
A 社が競売申立てを行うと、B 社も競売申立てを行う、といった二重の申立ては少なく、A 社の申立ての際に裁判所で「配当要求」がされた時、「配当要求終期」までに、B 社は「当社も○○○万円の残債務があります。」といった手を挙げる行為を、「配当要求」と言います。
競売落札後の配当を求める為です。
他に、税金の差押や、他の債務等があった場合も、各利害関係者は全てこの時に「配当要求」いたします。

※配当要求は、裁判所で誰でも閲覧が出来る為、公開された配当要求を閲覧した競売専門業者や任意売却業者などからDM、TEL、訪問などがあります。

⑦ 執行官の訪問・現場調査

裁判所より執行官が自宅に来ます。競売での売却基準価格を決め、公告用の資料を作成する為に、物件調査・写真撮影(外観・室内)・債務者へのヒアリング、等々が行われます。

⑧ 競売入札の公告開始

執行官がまとめた調査資料や写真、入札の開始日、開札日など、競売落札までの必要情報の全てが公開されます。

※インターネットの競売情報等、公開されます。更に、競売専門業者や任意売却専門業者などからDM、TEL、訪問などが頻繁になります。
DM は、多い地域では30社前後から送られてくる為、精神的にも非常に辛い気持ちになります。

⑨ 競売落札と退去命令

最高入札者による落札が決定し、落札者より退去を求められます。
万が一、退去に応じなかった場合でも、既にご自宅は落札者のものですから、裁判所より厳しく退去命令が下されます。

▶競売が終わりではない。

住宅ローン残は、競売によって全額返済に満たないケースがほとんどです。
金融機関(債権者)は、残っている債務について、引き続きあらゆる手段で回収を行います。
更には、上記③~⑨までに、概ね1年近くかかる為に、その間に発生している多額の延滞損害金も重なり、非常に多くの負債を抱える事になりかねません。

住宅ローン返済・滞納「総合相談センター」

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